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contemporary sculpture
2000 | works

殺生2000   Destruction of life 2000

殺生2000
2000
鉄、ポリエステル樹脂、肉、木、フェイクファー
w3850mm h2200mm d800mm

Destruction of life 2000
2000
W3850 H2200 D800 mm
iron, polyester resin, meat, a tree, fake fur

 

 

 

 

 

 

 

殺生2000では我々の生活とペット、そして畜産物の死というものをテーマに選び、自分のメッセージを伝える方法を、初めて意図的かつ戦略的に考えてみました。これまでは作品の中で何かを伝えたいと思った場合、造るもの一つ一つに意味や、ある状況というものを込める、というやり方でした。今回はそれに加えて人を引きつけるファニーな部分と、見る人をはめる罠、を取り入れました。

肉を素材として使い、かわいい形を作る。つまり、本当の死の積み重ねで生まれた素材を、愛らしく造形し、素材の持つ、死の集積という意味を薄れさせる。くまちゃんハンバーグは、そのような意図で造られています。それに対して、素材としては何も殺していない、人工のもの、フェイクファーやプラスチック、発泡スチロールを使って私たちに死の悲惨さを伝えるような造形を行い、造られた偽物の死、を演出する。これが偽飼い犬の死体です。

くまちゃんハンバーグと偽飼い犬の死体を天秤に乗せて比べたとき、見る人がハンバーグからかわいさを、偽飼い犬の死体から、死の悲惨さを強く感じとってくれたら、私は作品の意図として成功だと考えます。ペットと畜産物、犬だとかわいそうに見えてしまう、肉から死を連想できない、という両者の死に関する認識のギャップを利用して、私が見る人を騙せたことになるからです。

作品を見た人が、かわいいと感じた、くまちゃんハンバーグが、実は多くの死から成り立っており、逆に、死の悲惨さを感じさせた偽飼い犬の死体が、まったく罪のない素材でできていた、と知ったとき、つまり私がこの作品に、しくんだ罠に気がつくとき、畜産物の死とペットの死の認識の断絶などと文字で語るよりも、私が考えたこと伝えたかったことが、より強い体験として感じてもらえるのではないかと思い、制作しました。

 

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